Johnson Controls、Boschへの住宅・小規模商業向け空調事業売却を完了 ― 「ビルソリューション専業企業」として次の成長段階へ

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資本効率を高め、株主還元を強化しつつ、次世代のビルソリューション事業へシフト

アイルランド・コーク発。Johnson Controls International plc(NYSE: JCI)は、住宅および小規模商業向けの空調(HVAC)事業をBoschグループに売却し、取引が完了したと発表しました。

売却総額は81億ドルで、このうちJCIの取り分は約67億ドル。税金や関連費用を差し引いた純手取りは約50億ドルとなり、その一部は50億ドル規模の自社株買いプログラムに充てられる予定です。

JCI CEOのJoakim Weidemanis氏は、「この取引は当社にとって重要な節目であり、今後は革新的なビルソリューション専業企業としての成長を加速させる。より高い収益性と技術力を武器に、顧客や株主にこれまで以上の価値を提供できる」とコメントしました。さらに、Boschに移籍するHVAC事業のチームに感謝を述べ、「Boschでの成功を心から願っている」と付け加えました。

今回の取引には、北米で展開していたダクト式HVAC事業に加え、Hitachiとのグローバル合弁会社も含まれています。ただし、Hitachiは日本・清水にある一部のダクトレスHVAC資産を保持します。

この売却により、JCIはより明確にビル向けのスマート・安全・持続可能なソリューション事業に集中できるようになり、業界変革の先頭に立つことを目指します。


重要キーワード3つの解説

  1. ビルソリューション専業化
    JCIは空調事業売却により、ビル管理、セキュリティ、エネルギー管理などの統合ソリューションに集中。これにより高収益かつ技術主導型の事業モデルを確立する狙いがある。
  2. 自社株買いプログラム
    売却益の一部を活用し、50億ドル規模の自社株買いを実施予定。株主還元を強化し、株価の安定や企業価値向上を目指す。
  3. 資産ポートフォリオの最適化
    収益性の高い分野に経営資源を集中し、競争力を高める経営戦略。今回のHVAC事業売却もその一環であり、今後はビルソリューション領域でさらなる成長が期待される。

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