Danfossは、イタリアのPalladio Compressorsを戦略的に買収し、自社のコンプレッサー製品群に新たにスクリューコンプレッサーを加えました。これにより、家庭用や小規模商業用から産業用の大規模冷却・加熱システムまで幅広く対応できる体制が整います。特に、自然冷媒や低GWP(地球温暖化係数の低い)冷媒を使った大規模な空調・冷凍システムに強みを発揮することが期待されています。
両社は過去2年間にわたり技術的なシナジーを検討しており、特に高温対応のヒートポンプ分野で協力を進めてきました。今回の統合により、Danfossの既存技術とPalladioの先進的なスクリュー技術が組み合わさり、高温用途にも対応可能な競争力あるソリューションを提供できるようになります。
Danfossの商業用コンプレッサー部門プレジデントであるFabio Klein氏は、「この買収は脱炭素化への取り組みをさらに加速させ、産業用ヒートポンプや大規模冷却市場での競争力を強化する」とコメントしています。
重要キーワードの解説
- スクリューコンプレッサー:回転するスクリュー状の部品でガスを圧縮する仕組みを持つコンプレッサー。大規模で安定した冷却・加熱が可能。
- 低GWP冷媒:地球温暖化への影響が小さい冷媒。従来のフロン系冷媒に代わる環境対応型。
- LEAP 2030戦略:Danfossが掲げる2030年に向けた脱炭素化と持続可能性の推進計画。