提案の内容
- 欧州委員会は、2027年1月1日から、GWPが150以上のHFCを12kW以下の新しいスプリット式エアコンおよびヒートポンプでの使用を禁止する提案を公表。
- また、2027年1月1日から、GWPが750以上のHFCを12kWを超える新しいスプリットシステムでの使用を禁止する提案もされている。
業界団体からの懸念
- ECのFガス改訂提案には、環境目標を危うくする「懸念すべき」機器の禁止と「持続不可能な」段階的削減が含まれているとの声が上がっている。
- EPEE、AREA、欧州ヒートポンプ協会からの共同声明では、今日公表されたFガス改訂文書に含まれるFガス冷媒に関する「狭い視点」を批判し、欧州委員会のFit-for-55およびREPowerEUの目標達成を危うくしていると主張。
業界団体からの警告
- 提案されたHFCの使用制限と、代替品や訓練を受けたプロフェッショナルの不足は、「ヒートポンプやその他の暖房・冷房ソリューションの導入を大幅に遅らせる」。
- 業界団体は、Fガス規制が設備の利用可能性、低GWP冷媒の代替品、およびそれらを取り付けるための訓練を受けたエンジニアとの互換性を確保することで、EUの目標を守るよう共同立法者に緊急に求めている。
専門家からのコメント
- EHPAのThomas Nowak氏は、REPowerEUのコミュニケーションで設定された野心的なレベルを達成するためには、ヒートポンプの導入を強化する必要があると述べている。
- EPEEのFolker Franz氏は、EUがクォータをさらに削減することで、自らの原因を害する可能性があると指摘。
- AREAのMarco Buoni氏は、製品の禁止の結果として必要となる可燃性冷媒の増加を取り扱うための十分に訓練を受けたエンジニアの不足を懸念している。
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