ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)は、「人類に貢献する」ことを使命に掲げ、2025年から2028年にかけての戦略計画を発表しました。主な目的は、室内環境の質(IEQ)の向上と気候変動への対応を実現することであり、そのために標準の開発、利害関係者との連携、専門家支援、技術活用など多角的なアプローチを取ります。
この戦略では以下の3つの柱が設定されています:
- 健康で持続可能、かつ強靭なコミュニティの構築
- 専門人材の育成と支援
- 組織の柔軟性と先端技術の導入
さらに、AIやグローバルネットワークを活用し、エネルギー効率の向上やスマートビルの発展を目指します。研究と教育を軸に、ASHRAEは世界中の建築産業の変革をリードする存在になることを目指しています。
今後の展開とインパクトの可能性:ASHRAEの取り組みは、建築業界だけでなく、環境政策や都市開発、教育分野にも大きな影響を与える可能性があります。特に、新興国市場へのアプローチやAI活用の推進により、グローバルなインパクトが期待されます。
キーワード
- IEQ(Indoor Environmental Quality):室内の空気質、照明、音響、温度など、居住空間の快適性と健康を保つ要素。
- HVAC&R:暖房・換気・空調・冷凍の技術分野。エネルギー効率や快適な室内環境を実現する基盤。
- 脱炭素化(Decarbonization):温室効果ガス排出を削減し、地球温暖化を防ぐためのプロセス。