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欧州でR290旋風:プロパン冷媒が冷蔵システムの主流に浮上

  • 欧州でR290冷蔵キャビネットが1,700万台突破、過去推定の5倍以上
  • 新Fガス規制とPFAS規制が自然冷媒への転換を加速
  • R290は超低GWP(約3)かつ高効率、商業利用に最適
  • 安全基準の進化で可燃性課題にも対応
  • 小売業界での採用が進み、今や“代替”ではなく“標準”冷媒に

Fガス規制とPFAS懸念が後押し──1,700万台を突破したプロパン冷蔵機器が脱フロン時代の標準へ

欧州では今、冷媒革命が加速しています。2024年末までにR290(プロパン)を使用した冷蔵キャビネットが1,700万台設置され、これは従来推定の5倍以上ATMOsphere 2024年業界報告によると、これは単なる成長ではなく、これまでの統計が大きく過小評価されていたことも示しています。

新たなデータは、製造業者や業界団体からの詳細な情報収集により得られ、R290が“代替”ではなく“標準”冷媒として確固たる地位を築いたことを意味します。

この急成長を支えるのが、2024年3月に施行されたEU改正Fガス規制です。高GWP(地球温暖化係数)冷媒の段階的廃止を進めるとともに、多くのフッ素系冷媒をPFAS(永続性有害化学物質)として認定。その結果、環境負荷の少ない自然冷媒への移行が加速しました。

中でもR290は、GWPがわずか3、エネルギー効率が高く、プラグイン型にも適応可能という特性が評価されています。可燃性という課題も、新たな安全基準の導入により広範な商業利用が可能になっています。

欧州は、自然冷媒への世界的な移行を先導しており、小売業界においてR290が中心的存在になりつつあります。脱炭素目標やサステナビリティ報告義務の強化を背景に、R290ベースのソリューション需要は今後も右肩上がりが予測されます。

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