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AIが製造現場を変える:ダイキンと日立、故障診断AIエージェントを本格稼働開始

  • ダイキンと日立が故障診断AIを共同開発、診断時間は10秒以内・精度90%以上
  • 図面を知識グラフ化、OTデータと日立のSTAMP手法で“AI整備士”を実現
  • 技術者不足・スキル継承課題を解決し、ダウンタイムも大幅に削減
  • ダイキンは全世界の工場に展開予定、日立は他社支援へ展開を拡大
  • スマート工場の未来を象徴する“自己進化型”AIプラットフォームの第一歩

10秒で原因特定、90%超の精度──人材不足とスキル継承を解決する“スマート工場の相棒”がグローバル展開へ

ダイキン工業と日立製作所は2025年4月、**工場設備の故障原因をAIが即時診断する「スマート故障診断エージェント」**の試験運用を開始しました。試験は大阪・堺製作所臨海工場で実施されており、診断精度は90%以上、応答速度は10秒以内。ベテラン技術者と同等かそれ以上の判断力を備えた“AI整備士”が誕生しました。


AI×OT×知識グラフが実現した秒診断
このAIエージェントは、図面や故障履歴を知識グラフに変換し、日立のSTAMP(システム理論事故モデル)に基づいた故障解析手法と組み合わせることで、複雑な装置でも即座に問題箇所と対応策を提示します。OT(運用技術)×IT×生成AIの融合が、高速・高精度の鍵です。


現場課題に直結:スキル継承とダウンタイム削減
ダイキンは世界28カ国に90以上の製造拠点を持ち、現場技術者の高齢化・人材不足・技能継承に直面しています。このAIエージェントは、属人的だったノウハウを組織全体で共有可能な“形式知”へ転換し、標準化と品質安定化に大きく貢献する狙いです。


グローバル展開と横展開へ:日立のLumadaが鍵
9月までの試験終了後、ダイキンは全世界の工場にこのAIを導入予定。日立も、Lumadaソリューションを通じて他社展開や製造業全体への応用を視野に入れています。今後は、保守だけでなく生産管理・品質保証への適用も想定されています。


“自己進化するスマート工場”への一歩
ダイキンと日立が目指すのは、停止しない設備、迅速な対応、そしてAIに強化された現場力。この取り組みは、製造業の課題解決と持続可能性の両立を実現する革新的な一歩として、大きな注目を集めています。

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