Honeywell International Inc.(HON)は、先端素材事業を担うSolstice Advanced Materialsを分社化し、独立企業として上場させる計画を正式に発表しました。株主への割り当て基準日は2025年10月17日に設定され、10月30日に1対4の比率でSolstice株が配布される予定です。つまり、Honeywell株を4株保有する株主にはSolstice株が1株配られます。
新会社のSolsticeは同日、Nasdaq市場で「SOLS」のティッカーシンボルで取引を開始し、Honeywellは従来通り「HON」で取引を続けます。
Solsticeは、冷媒、半導体材料、防護繊維、医療用包装材、原子力分野での特殊素材などを手がける「スペシャルティ・マテリアルズ(高付加価値素材)」の専門企業として独立します。約3,900人の従業員と21の製造拠点、4つの研究開発拠点を擁し、世界的な需要拡大が見込まれる分野での成長を狙います。
SolsticeのCEOであるDavid Sewell氏は、「環境対応型冷媒や先端半導体材料を通じて、顧客の持続可能な成長を支援し、株主に長期的価値を提供していく」とコメントしました。
この分社化は、Honeywellにとって事業ポートフォリオの明確化と資本効率の向上を目的としたものです。今後は、両社がそれぞれの強みを活かしながら、独自の戦略で成長を進めることが期待されます。特にSolsticeは、環境規制の強化や脱炭素化ニーズの高まりを背景に、グローバルな素材産業で新たな存在感を発揮する可能性があります。
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