LG、大学との共同研究で空調の常識を変える

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省エネと健康を両立する次世代空調技術が続々登場

LG Electronics(LG)は、エアコンや空気清浄機といった空調機器(HVAC)の分野で、世界中の大学と一緒に新しい技術を開発しています。背景には、地球温暖化対策やエネルギー価格の高騰といった課題があり、少ないエネルギーで快適さを実現する技術が求められているのです。

特に注目されているのがヒートポンプの研究です。ノルウェーで行われた実証試験では、LGの新しいAir-to-Air Heat Pump(AAHP)が、従来の石油ボイラーに比べて最大90%も省エネで、CO₂排出を約99%削減できることが分かりました。この成果を受け、LGは寒さの厳しい北欧市場向けに新製品を投入する予定です。

また、LGは人々の暮らしに直結する研究も進めています。韓国のYonsei Universityと進める研究では、光の力で空気中のアレルゲンを減らす方法を探っています。中国のTianjin Universityとの研究では、家庭のキッチンで油煙が空気清浄機の性能を落とすことを突き止め、その対策技術をすでに製品に採用しました。さらにアメリカのUniversity of Floridaとの研究では、山火事によって発生する有害な微粒子の仕組みを解明し、国際的な学術誌にも成果が発表されています。

これらの取り組みは単に製品の性能を上げるだけでなく、健康で環境に優しい暮らしを世界に広げる力を持っています。今後、北欧向けのヒートポンプをはじめとした新製品の展開に加え、空気清浄技術の進化が世界の住宅や都市に大きな影響を与えることが期待されます。

重要キーワードの解説

  • HVAC:冷暖房や換気、空気清浄をまとめて指す言葉。建物の快適さに欠かせない。
  • ヒートポンプ:周囲の空気や水の熱を使って冷暖房する仕組み。省エネ効果が高い。
  • AAHP:空気から空気へ熱を移すタイプのヒートポンプ。特に寒い地域で有効。
  • CO₂削減:二酸化炭素を減らすこと。気候変動対策の中心的な目標。

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