販売ランキングをめぐる論争が、中国の家電業界に新たな衝撃を与えている。
中国で、シャオミとグリーの間で、エアコン販売をめぐる激しい対立が起きている。7月のオンライン市場シェアで、シャオミがグリーのを上回ったという報道がきっかけだ。しかしグリーはすぐに反論し、自社が依然トップだと主張した。
2018年にエアコン事業に参入したシャオミは、すでに業界の有力な挑戦者となっている。最新の四半期報告では、エアコンの出荷台数が540万台超と前年同期比60%以上の成長を見せ、2025年には中国トップ3、2030年にはトップ2を目指すと宣言した。
一方で、グリーやミディアのような伝統メーカーは、長年培った製造力や販売網、充実したアフターサービスで優位性を維持している。シャオミは人気商品と低価格戦略で急成長しているが、部品を外部に依存しているため、品質管理や供給リスクの課題も抱えている。
今後、シャオミが本格的に市場を揺るがすには、サプライチェーン強化やサービス体制の改善が不可欠だ。とはいえ、同社の成長は従来の巨頭に価格や品質での競争を迫り、業界全体に大きな変化をもたらす可能性がある。
重要キーワード
- 市場シェア:企業が業界全体の売上のうち占める割合。シャオミは急速に拡大中。
- サプライチェーン:製品を製造・供給する仕組み。シャオミは他社依存がリスクに。
- ヒット商品戦略:少数の製品に集中投資し、大ヒットを狙う戦略。