Rheemが新型「FTシリーズ」ボイラーを発表──高効率&低排出で次世代の暖房へ

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95%の高効率とNOx排出75%削減を実現。使いやすさも進化し、住宅・業務用の両方に対応。

2025年7月8日、アメリカ・アトランタに本社を構える空調・給湯機器の大手Rheem(リーム)が、新たなボイラー製品「FT™シリーズ」を正式に発表しました。このシリーズは、家庭用・業務用を問わず幅広い暖房ニーズに対応できるよう設計された最新モデルです。

最大の特徴は、最大95%のAFUE(燃焼効率)を誇る超高効率の凝縮技術を搭載していること。これにより、エネルギーのムダを大幅に削減しながら、環境への負荷も抑えることが可能になりました。

さらに、Rheemは利便性にもこだわりました。操作は直感的なフルカラータッチスクリーンで行え、最大4つのゾーン制御に対応。これにより、家の異なる部屋ごとに温度を調整するような細かい設定も可能です。加えて、安全機能コンパクトな設計も備え、設置・運用・メンテナンスのすべてが簡単になっています。

このボイラーは、床暖房などの放熱水暖房システムに理想的で、RheemのSTIDシリーズ間接貯湯タンクと組み合わせれば、給湯性能にも優れたシステムとして使えます。

また環境面では、NOx(窒素酸化物)排出を最大75%削減できる超低NOxバーナーを搭載。これは、従来の最低基準ボイラーと比べても大幅な改善です。標準的な住宅用タンクと比較しても、最大65%の削減が可能とされています。

今年後半には、同じ技術を使ったコンビボイラー(暖房と給湯の両方を1台で行うモデル)も登場予定です。これらの製品には、Rheem独自の環境基準をクリアした製品に与えられる「Sustainability Standout®」認証が付与されており、同社の持続可能性への強いコミットメントを象徴しています。

今後の展開とインパクト
FTシリーズの登場は、家庭や業務用施設における暖房システムの在り方を大きく変える可能性を秘めています。特に、脱炭素社会を目指す中で、エネルギー効率と排出削減を両立するソリューションとして注目されるでしょう。

さらに、ユーザーにとって使いやすいインターフェースや柔軟なゾーン制御は、これまで技術的ハードルがあった層にもリーチできるため、ボイラー市場の拡大にもつながるかもしれません。今後の導入拡大や他製品との連携にも期待が高まります。

重要キーワード3つの解説

Sustainability Standout®(サステナビリティ基準認証)
 Rheemが独自に定める環境基準を満たした製品に与えられる認証マーク。持続可能な社会を目指す姿勢の証であり、企業の責任ある製品開発を示しています。

超高効率凝縮技術(Condensing Technology)
 排気ガス中の水蒸気を凝縮させて熱を回収する仕組み。これにより、従来よりも燃料をムダなく使え、最大95%の効率を実現しています。

NOx排出削減(Ultra-Low NOx)
 大気汚染や健康被害の原因となるNOx(窒素酸化物)を従来の製品より最大75%削減。環境規制への適合や、都市部での使用にも適しています。

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