2022年4月5日、欧州委員会はフッ素系の温室効果ガス(F-ガス)に関する新しい規制案を提出しました。この提案は、EUの気候目標に合わせるための「fit for 55」パッケージの一部です。
主な内容は以下の通りです:
- F-ガスの排出をさらに削減。
- 2048年までに、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の供給を2015年の2.4%まで段階的に減少させる。
- 特定の用途でのF-ガス使用を禁止。
- F-ガスの取り扱いに関するルール(漏れのチェック、記録保持、トレーニング、廃棄物処理、罰則など)を更新。
- 貿易制限の強化と、ライセンス制度や表示義務の強化。
- HFCの生産削減を目的として、モントリオール議定書の要件にEUの法律を合わせる。
この提案は、欧州議会の環境・公衆衛生・食品安全委員会(ENVI)によって検討され、2023年3月1日に報告書が採択されました。その後、欧州議会は2023年3月30日に賛成426票、反対109票、棄権52票でこの報告書を承認しました。大きな変更はなく、議会と評議会が合意に達したため、次のステップとして三者交渉(Trilogue)が開始される予定です。