安全需要の高まりを背景に、海外市場での存在感を拡大詳細
新コスモス電機株式会社は2026年3月期第1四半期決算で、家庭用ガス警報器関連の売上が前年同期比38.1%増と大きく伸び、北米向けの電池式メタン警報器が好調に推移しました。全体の売上高は109億8,500万円(+16.3%)、営業利益は15億9,600万円(+21.2%)となりました。
特筆すべきは、海外売上比率が53.9%に達し、初めて50%を突破した点です。安全意識の高まりやインフラ整備の進展を背景に、グローバル市場での存在感を高めています。
一方で、工業用定置式ガス検知警報器は半導体業界向けが低調で減収となりましたが、家庭用や業務用携帯型は堅調。特に中国や韓国向け携帯型検知器とメンテナンス事業が安定成長を見せました。
また、同社は新たな安全分野にも挑戦しています。2025年6月には、防爆ファン付きウェア「AIR FLOW PRO」を発売し、爆発の危険がある現場での熱中症対策に貢献。規制強化と熱中症被害の増加を背景に、ガス検知技術を応用した新市場を開拓しています。
今後は、水素検知や作業環境安全への展開も視野に入れ、65年以上の安全技術の蓄積を活かしてグローバル市場での成長を加速させる見込みです。
キーワード解説
- ガス安全:ガス漏れや事故を防ぐ検知システムによる安心・安全の提供。
- 海外展開:北米やアジア市場での売上拡大により、海外比率が過半数に。
- 職場安全イノベーション:AIR FLOW PROなど新製品でガス検知を超えた安全分野へ。