冷媒から可燃性ガスまで対応、HVACR技術者の強力なパートナー
2025年7月7日、カリフォルニア州オレンジで、HVACR業界向けの計測機器を手がけるFieldpiece Instrumentsが、新しい「DRX3冷媒・可燃性ガスリークディテクター」を発表しました。この新モデルは、冷房・冷凍・暖房システムのあらゆる現場で役立つオールインワンツールです。

最大の特徴は、一つのセンサーで幅広いガスに対応できる点です。A1・A2L・A3冷媒やそのブレンド、トレーサーガス、天然ガス、プロパンなどを素早く検知できます。これにより、技術者は複数の機器を持ち歩く必要がなくなり、作業がより効率的になります。
また、安全規格にも準拠しており、ATEX Zone 2やClass I, Division 2に対応。可燃性冷媒を扱う現場でも安心して使える設計です。さらに、漏れの強度に応じてLEDの点滅、ビープ音、画面表示、そしてJob Link®アプリでのリアルタイム表示など、複数の方法でフィードバックを得られるため、漏れ箇所を素早く特定できます。
センサーは加熱ダイオード方式の交換可能タイプで、高速応答を実現。柔軟なワンドで狭い場所にもアクセスでき、長寿命バッテリーも交換可能なため、長時間の作業にも対応します。さらに、Job Link®アプリとの連携により、漏れ検知データを保存・共有でき、レポート作成や顧客への説明が簡単になり、サービスの透明性も高まります。
この「DRX3」は、今後さらに複雑化する冷媒規制にもしっかり対応できる将来性の高い投資といえるでしょう。現場の効率化だけでなく、安全性や信頼性の面でも大きなインパクトをもたらすことが期待されます。
重要キーワード3つの解説
- オールインワン検知:一台で冷媒から可燃性ガスまで幅広く対応できる機能。ツールを使い分ける必要がなく、現場での作業効率を大きく改善します。
- 安全規格準拠(ATEX Zone 2 / Class I, Div. 2):危険区域での使用が認められた設計。可燃性冷媒やガスを扱う作業でも安心して利用できます。
- Job Link®システム連携:検知結果をアプリで記録・共有し、レポート作成を効率化。顧客への説明やチームでの情報共有をスムーズに行えます。
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