パナソニック、データセンター向け冷却水循環ポンプを開発

• パナソニックがポンプ事業70周年を迎え、新分野に進出
• AIの進化に伴い、データセンターの冷却需要が急増
• 高効率・小型・長寿命の冷却ポンプを新たに開発
• CDU（冷却水分配装置）への組み込みに対応
• 2035年までに累計1億台出荷を目指す

液冷対応で次世代インフラに貢献、高効率・高信頼性の新製品

パナソニック株式会社は、ポンプ事業の70周年を迎え、データセンター向けの冷却水循環ポンプを新たに開発したと発表しました。これまで住宅用や給湯機器向けの内蔵ポンプで培った技術を基に、AI技術の進展と共に増加するデータセンターの冷却ニーズに対応する製品です。

新開発の冷却ポンプは、CDU（冷却水分配装置）に組み込むための小型設計でありながら、従来製品に比べて約75%の性能向上（40から70 L/min）を実現。さらに、水中摺動軸受と最適化された構造設計により、長寿命とメンテナンス負荷の低減も達成しています。

これにより、従来の空冷方式に代わる高効率な液冷システムを支え、環境負荷の低減と安定した運用を両立します。パナソニックは、これを皮切りにインフラの熱対策市場への参入を強化し、2035年までに累計1億台の出荷を目指す方針です。

キーワード

1. データセンター冷却：高性能なCPUやGPUからの発熱に対応するため、冷却システムの高度化が求められています。
2. 液冷（Liquid Cooling）：空冷に比べて冷却効率が高く、次世代データセンターでは主流になりつつある技術です。
3. CDU（Coolant Distribution Unit）：液冷システムの中核を担う装置で、冷却水を効率的に分配・循環させる役割を果たします。