ダイキンヨーロッパ、ゲントに新R&D拠点を建設開始 ― ヒートポンプ需要拡大に向けオーステンでも増産投資

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140百万EUR(約241億円)の開発センター建設と生産能力拡大で、カーボンニュートラル社会への貢献を加速

ダイキンヨーロッパは、ベルギー・ゲントで新しいEMEA開発センター(EDC)の建設を正式に開始しました。総投資額は140百万EUR(約241億円)で、ヒートポンプや冷媒技術に関する研究開発を一つの拠点に集約します。完成は2024年4月を予定しており、14階建てのオフィス棟と22の試験室を備えた技術棟が設置されます。ここでは400名のエンジニアが働き、大学やスタートアップとの協働も進められる予定です。

特に注目すべきは、極端な気候条件を再現できる試験室や、業界でも珍しい大型EMC試験室の導入です。これにより製品の信頼性や効率性を高め、ダイキンはグローバルなR&D拠点としての地位をさらに強化できます。

同時に、ベルギーのオーステン工場には23百万EUR(約39.6億円)を投じ、新たに2本のヒートポンプ生産ラインを設置。2023年夏までに稼働し、生産能力を倍増させます。欧州で急速に高まるヒートポンプ需要に対応するための戦略的投資であり、ダイキンの「Fusion 25」計画(2025年までに840百万EUR(約1,445億円)投資、4,000人の雇用創出)の一環です。

これらの取り組みにより、ダイキンは単なる製品供給を超え、脱炭素社会への移行をリードする存在としての役割を鮮明にしています。今後、技術開発拠点と地域密着型生産の両立は、欧州だけでなく世界市場に大きなインパクトを与える可能性があります。


重要キーワード3つの解説

  • EMEA開発センター(EDC)
    ヨーロッパ・中東・アフリカを対象としたR&D拠点。研究者やスタートアップが集まり、新技術の創出を加速させる役割を担う。
  • ヒートポンプ需要拡大
    欧州の環境政策に後押しされ、家庭用・商業用の脱炭素暖房技術として急速に普及中。
  • Fusion 25計画
    ダイキンヨーロッパの中期戦略。2025年までに840百万EUR(約1,445億円)を投資し、4,000人の新規雇用を創出する成長ロードマップ。

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