- Vodafoneが大気質モニタリング計画「Breathe London」の次段階を主導
- 146か所の既存センサーを統合し、リアルタイムで詳細な大気データを提供
- IoT技術により測定精度とデータの信頼性を大幅向上
- 学校・病院・地方自治体と連携し、地域主導の空気質対策を支援
- 新ウェブサイトで市民が地域の大気質を即時に確認可能に
IoTと市民参加で、見えない大気汚染を「見える化」するロンドンの挑戦
ロンドン市は、市民の健康を脅かす深刻な大気汚染に対し、革新的な対策として「Breathe London」プロジェクトを推進しています。その次なる段階として、Vodafoneが新たなコンソーシアムを主導することになりました。この4年間の新フェーズでは、IoTを活用した高精度センサー網をロンドン全域に展開し、リアルタイムかつ地域密着型の空気質データ提供を実現します。
Vodafoneは、Airly、Ricardo、Scotswolds、CERC(ケンブリッジ環境研究コンサルタント)、ケンブリッジ大学などと連携し、計146の既存センサーを統合・管理します。さらに、ロンドン中の学校、病院、地方自治体と協力し、データを行動につなげる支援体制も整備されます。
収集された空気データは、従来の基準モニターと照合して精度を高めた上で、新たに設置される「Breathe London」ウェブサイト上で一般公開され、誰でも自分の地域の大気質を即時に確認可能になります。
また、Vodafoneの通信インフラを活かし、より多くの場所にセンサーを設置。すでにグラスゴー市街で成功を収めた基地局利用型センサーのパイロットプロジェクトも、本プロジェクトの拡張モデルとなります。
啓発活動も重要な柱で、環境団体Global Action Planが中心となり、Clean Air Dayなどのキャンペーンや市民向けリソースを展開。Bloomberg PhilanthropiesやClean Air Fundの支援を受け、より多くのロンドン市民へのアプローチを図ります。
キーワード
Breathe London
ロンドン市が進める大気質モニタリングプロジェクト。IoTと市民参加型アプローチにより、空気汚染への意識と対策を促進。
IoT(Internet of Things)
モノ同士がインターネットで接続される技術。空気センサーの常時通信・データ転送により、精密でリアルタイムな観測が可能に。
Global Action Plan
英国の環境NPO。教育機関や地域と連携し、空気質に関する啓発と行動支援を行う「Clean Air Day」などの主催団体。