ヨーロッパでは、健康に有害な化学物質であるPFASの使用を制限する提案が進行中で、これによりHFCやHFOの冷媒の使用がさらに制約される可能性がある。
5つのヨーロッパ加盟国(ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク)が、PFASの製造と使用から環境と人の健康へのリスクを制限するための共同REACH制限提案を行っていることが業界団体に通知された。ヨーロッパのREACH規制は、EU内で製造・使用できる化学物質を規定している。
PFASは4,700以上の化学物質からなるグループで、防水・防汚加工された布やカーペット、洗浄剤、塗料、非粘着コーティング、消火泡などに使用されている。これらは環境に長く残存し、地下水や地表水、土壌を汚染し、癌や肝臓の損傷などの重大な健康影響を引き起こすことが知られている。
証拠が集められた後、5つの国の当局は次の2年間で制限提案を準備すると述べている。提案が提出されると、ECHAの科学委員会で意見が求められる。REACHの制限に関する最終的な決定は、EU加盟国によってヨーロッパ委員会で行われ、ヨーロッパ議会と評議会で審査される。